デカルト再考——〈われ〉と〈自然〉のゆくえ

谷川多佳子=著

定価:本体3,500円+税
2026年9月15日書店発売

四六判上製 カバー装 304頁
ISBN978-4-86784-014-6
装幀:間村俊一
カバー作品:勝本みつる

二元論にはおさまらない、デカルト思想の豊かな構想

徹底した懐疑によって〈われ〉を確立したデカルト哲学の背景には、自然学の探究があった。デカルトの受容と批判を通して思想を形成したスピノザやライプニッツら後続の哲学者たちを概観し、自然支配にかかわる二元論を軸に精神分析や文化人類学、そして日本やイスラーム思想との比較をとおして〈われ〉と〈自然〉のゆくえを探る。デカルト思想をあらためて考えるための必読書。

近年デカルトの評判はよくない。傲慢な西洋近代の自我(エゴ)を確立し、人間と自然が区別され、自然世界を機械論的な科学によって征服し支配するものとした。(…)「考える私(われ)」を基礎におき、数学的方法による合理的な学問をもとに世界を説明しようとしたデカルトであったが、すでに同時代から多くの批判にさらされていた。現代においても、その見直しや検討がさまざまな領域から発せられている。そうした批判や再検討を見わたしながら、本書ではデカルト哲学を考える視野を広げ、問題の所在を見ていきたいと思う。》(本文より)