武満徹、世界の・札幌の
シリーズ〈感覚の道具箱〉2
MEI 編
発行:MEI
発売:インスクリプト
定価:本体2,000円+税
2022年3月25日書店発売
四六変型判並製 256頁
ISBN978-4-900997-96-7
装幀:永原康史
写真:港千尋
音は人間の命のように、宇宙的な秩序とか、その絶え間ない繰り返しを生きたり死んだりして、生成し続けている……(武満徹)。音楽・自然・社会・文明。世界的作曲家が札幌で語った熱い言葉を読み解く、知性と感性の交響。
時代を超えて響く、武満徹の言葉──1982年札幌、岩城宏之指揮・札幌交響楽団により行われた「世界初演演奏会」。その舞台で世界的作曲家は自らの音楽のみならず、文化の多様性から自然と文明の行方について、情熱とユーモアを交えて聴衆に語りかけた。「1982武満徹世界初演曲集」として、2021年夏ドイツ・グラモフォンからCDリリースされた、異例の特別講演を完全収録した本書は、凝縮された内容を多角的に読み解きながら、世界とローカルの価値を考えるための豊かな水脈を探りあてる。小沼純一による講演「武満徹作品をどう聴くか」をはじめ、丁寧な解説と詳細な註を付し、初演にいたる経緯や武満と札幌の特別な結びつきをたどる関係者座談会、演奏資料等も掲載する。
第一部
武満徹 特別講演
武満徹作品をどう聴くか 小沼純一
第二部[対談]
武満徹、世界の・ローカルの 小沼純一、港 千尋
第三部[座談会]
武満徹、ローカルの 上田文雄、高山秀毅、港 千尋、伊藤佐紀
註
参考資料
1 参考テキスト
札響と私 武満 徹
竹津宣男さんの思い出 渡邊 徹
音楽世界の市民として 武満 徹
2 武満徹と札幌 年譜
3 札響定期公演・海外公演の演奏プログラムにおける主な武満作品
4 参考書
あとがき 港 千尋
謝辞
上田文雄 弁護士 2003〜2015年、札幌市長。公益財団法人PMF組織委員会会長 札響くらぶ会長。
高山秀毅 AIR-G’ FM北海道アナウンサー。 AIR-G’担当番組にクラシック・プログラム「朝クラ!」(毎週日曜日5:00〜5:30)など。
伊藤佐紀 さっぽろ芸術文化研究所代表。 美学・デザイナー。 美術や音楽批評も行い、『芸術学論評』などに寄稿。
小沼純一 早稲田大学文学学術院教授 音楽・文芸批評家。 最近の創作に『sotto』『しっぽがない』など。
港千尋 多摩美術大学美術学部教授 写真家・映像人類学。近著に『現代色彩論講義』『写真論』など。
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