心ふさがれて

マリー・ンディアイ 著
笠間直穂子 訳

定価:本体2,500円+税
2008年10月1日書店発売

四六判上製 352頁
ISBN978-4-900997-20-2
装幀:間村俊一
写真:港千尋

「もっとも邦訳が待たれていた作家」(堀江敏幸)、「飛び越え甲斐のある作家」(豊崎由美)、など好評を博した前作『みんな友だち』から二年。奇想とリアリズムを自在に操るサスペンスフルな語りにさらに磨きをかけ新たなピークを極めた、現代フランス文学最重要作家ンディアイの最新長篇。霧のボルドーから光の地中海へ、まとわりつくような謎と空白を孕んで展開する家族の物語。一人称の語り=騙りにのせて紡がれる物語は、文学とエンタテインメントの枠を越え、ジャンル小説の趣向をも取り入れて独自の完成度を示し、新境地を拓く。各紙誌好評紹介。第15回日仏翻訳文学賞受賞。